2008年10月アーカイブ

2008.10.20(月)

鉄道

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 先日の島根~京都出張の途中、ちょっと餘部に寄って来ました。
 いったい、何をどうやったら餘部なんかに「寄れ」るのか、といった質問には一切お答えできません(笑)

 餘部、と説明なしに書いていますが、兵庫県旧香住町(現香美町)にある、日本一美しい鉄橋のある集落です。
 その餘部橋梁(余部鉄橋)が老朽化を理由に、コンクリート橋に替えられてしまいます。
 2006年の2月、僕は餘部橋梁の素晴らしい情景をこの目でみたいと、当時住んでいた仙台から超強行軍で初めて訪れ、この橋に魅せられました。我慢できず同年の9月にも再訪しました。

DSC_1658-m.jpg  それから2年ぶりに、この地を訪れました。その目的は、前回の訪問時にはまだ始まっていなかった新橋梁の建設工事がこの地にどんな変化をもたらしているかを見ることでした。

 この日は、臨時快速「あまるべマリン」も運行されました。
 すでにインターネットで知っていましたが、餘部橋梁と餘部駅は大きく変わっていました。

DSC_1699-m.jpg 餘部駅のホームの鉄橋側やホーム下の通路には柵が設けられています。
 かつての駅から下の集落までの道は封鎖されて、新しい通り道が整備され、その通路へ向かうのに線路をまたぐため、踏み切りが設置されています。これだけでも、今までの餘部駅とまったく違う異様な光景です。

DSC_1829-m.jpg 柵で囲われた通路は鉄橋の下にまて伸びています。
 そして、鉄橋に起きている巨大な変化としては、作業用の巨大クレーンの存在、さらには、鉄橋の隣に姿を現し始めた2本のコンクリート橋脚です。
 これらが、いやがうえにも餘部の変貌を感じさせます。

 前回の訪問の時に、今までの餘部の光景とはこれでお別れだという覚悟を決めましたので、それほどショックはありません。
 今までのような美しい餘部の写真はその時に撮り納めしました。惜しむらくは、今回使ったニコンD3で撮りたかったということですが。

DSC_1735-m.jpg 鉄橋は変わっていくとしても、餘部の集落ののどかな雰囲気は何も変わっていませんでした。
 けばけばしい看板も店もなく、黒瓦の民家が立ち並びます。
 子どもたちは元気に僕のそばを駆け抜けていき、歓声は集落に響き渡ります。ほかに邪魔する音がないのです。

 周りを山々に囲まれ、橋の向こうには日本海。鉄橋がなかったとしても、素晴らしいところだと思います。
 でも、やっぱりこの町には鉄橋が似合う...。

DSC_1786-m.jpg この日は休日。余部小学校の校庭では、子どもたちが野球をしていました。
 子どもたちを見下ろすように、鉄橋を渡る普通列車。ゴォ...という轟音。変わらない風景です。ただ一つ、異様なクレーンを除けば...。

 この日撮った写真のほとんどは、クレーンやコンクリート橋脚を構図の中に入れています。
 これからは変わりゆく餘部橋梁の姿の記録が目的なのですから。もっとも、それらの異物を避けようにも、もう避けられませんが。

DSC_1874-m.jpg 今後、ますます「今までの」餘部が小さくなり、「これからの」餘部が大きくなってゆくことでしょう。
 いつまでも、いつまでも見ていたい素晴らしい風景の終幕が迫っています。
 これからも、機会あるごとにこの場所を訪れたいと思います。

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2008.10.16(木)

ネコ][鉄道

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 今回、島根への出張が決まって一番に僕の頭に浮かんだことは、人生初の島根入りでもなければ、SLやまぐち号でもなく...、そう、来春廃止となる富士・はやぶさを山陽本線で撮ることでした。

 高感度に強いD3といえど、できるだけ明るくなってから撮りたいもの。山口と徳山の間くらいのところで撮りました。
 富海(とのみ)駅近くの直線。列車は約20分遅れで通過しました。うーん、ブルトレはやはりかっこいい。この姿がもう見られなくなるなんて...。

DSC_1488-m.jpg これより前、富海駅で列車を降りた時、駅に1匹の三毛猫がいました。
 駅入り口の柱のそばにたたずんでいたその猫を、人に馴れているかどうかはわからないので、まずは望遠280mmで撮影。

 しかしこの猫、近づいても逃げず、かなり馴れていることがわかりました。
 そこへ駅に来た若い兄ちゃんたちに「近所の誰かの飼い猫ですか?」と尋ねると、「ここに棲みついとる」との答えがw
 ここの駅長のようです(笑)

DSC_1500-m.jpg それならばと、猫に近づいて余裕の接写。
 左の写真は、わかりにくいですが、ホームをコンテナ貨物が通過中のところです。
 無人駅に猫。のどかでいいですなあ...。

  僕も駅前の道路に座り込み、しまいには腹ばいになってかなりのローアングルで撮りました。

DSC_1528-m.jpg 駅舎を背景に猫に撮るのはいいものです。
 やっぱり、馴れている猫は撮りやすくて楽しいです。

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2008.10.14(火)

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 最近まで出張に行っていました。その行き先は、島根県と京都府。念のためいっておきますが、僕はNHK大阪の朝ドラ制作スタッフではありません(笑)

  僕にとって生まれて初めての島根県入り。実はこのあと、鳥取県にも入り(後日別記事で書きます)、長年の懸案だった山陰2県の空白を克服しました。
 これでまだ足を踏み入れたことすらない県は、残すところ三重、和歌山、宮崎、鹿児島の4県のみとなりました。宮崎と鹿児島が未だ残っていることは、九州出身者として恥ずかしい限りです。
 今回、山口にも泊まりました。これらにより、「経県値」は一挙に8点アップし、168点となりました(笑)

DSC_1201-m.jpg  今回は、島根県の中でもかなり南西部のほうを訪れました。「だんだん」の舞台の出雲ではなく、石見地方です。
 山口県に近いこのあたりを訪れたとなれば...、僕がとる行動は一つ。ちょうど休日なので走っていた「SLやまぐち号」のC57を撮るしかありません(笑)

 仕事のあと、仕事関係の人が津和野駅まで送ってくださいました。
 時間がないので、津和野観光はまたの機会にしてSLに専念。停車中の様子や、転車台での方向転換、整備の模様をしげしげと見つめて、写真に収めました。
 転車台そばの腕木式信号機が泣かせますねw

  客車からの切り離しのあと、転車台に向かうため「ポッ」と汽笛を鳴らして駅構内を走るシーンだけですでに興奮(笑)
 やはりいいですねー、SLは。

DSC_1238-m.jpg  もちろん、旅客運転しているところを撮ろうと、SLの出発より一足早く津和野駅をあとにしました。
 いつもなら事前に綿密にダイヤ、地図、太陽の方向まで調べて撮影に臨むところですが、今回は出張のついででその余裕がなかったため、ぶっつけ本番の撮影。
 駅前の観光ボランティアのお年寄りの方々に「いいところありますかね」と聞いてみたところ、「長門峡がいい」とおっしゃるので、そこをめざすことにしました。鉄道撮影のポイントを人に聞くなんて初めてでした(笑)

 ところが! 列車に乗って、次が長門峡駅ということろでちょっと目をつぶったら寝過ごし(笑)、その次の篠目駅であわてて降りました。
 篠目駅がどういう駅かということをほとんど知らず、ええい!と降りたのですが、ここはSL時代の給水塔を残す駅。実は山口線SL撮影に欠かせないワンシーンなのでした。
 何年か前のドラマ「砂の器」でも撮影に使われた駅です。
 こういう話はうっすらと知ってはいましたが、すっかり忘れていました。寝過ごしたものの、怪我の功名となりました。

DSC_1328-m.jpg  篠目駅の近くでカメラを構えて約1時間待つと、汽笛の音が山にこだまして響いてきました。
 鳥肌が立つほどしびれる瞬間です。SLの撮影は、2005年の磐越西線以来3年ぶりでした。

 脇の給水塔や腕木式信号機も何とか入れつつ、駅の発車シーンを撮りました(トップの写真)。
 もうもうと立ち上がる煙が、迫力でした。

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2008.10.05(日)

D70_3019-m.jpg

#01
ニコンD700、タムロンSP AF28-75mm F/2.8 XR Di、70mm、1/60秒、F4、マニュアル露出、ISO640、WBオート、フラッシュ、三脚使用

 昨年末のD2H+D200→D3へのシステム変更の一環のレンズ買い替えを除くと、1年2ヶ月ぶりに新顔が登場しました。
 Ai AF Nikkor 85mm F1.4D(IF)。85mmという中望遠で開放F1.4という明るい大口径単焦点レンズです。写真をやる人の間ではあまりに有名です。

 今月中に友人の結婚を祝う会の撮影の予定があります。
 特に、新婦の姿を美しく撮るのが重要な役目(笑)。デジタル一眼レフを手にした時からこのレンズのことは頭にありましたが、フルサイズ機のもとでその真価を発揮できる状況で、導入となりました。

D70_2899-m.jpg #02
ニコン700、Ai AF Nikkor 85mm F1.4D(IF)、1/250秒、F1.4、マニュアル露出、ISO200、WBオート

 早速、少しばかりの作例を。いずれも今日の日中、近所ののら猫+飼い猫を撮ったものです。

 このレンズは、絞りを開けることで背景をきれいにぼかすことができます。
 今日の撮影では、猫たちのうしろや周りのすぐ近くにものがある場面が多く、あまりぼけにくい状況なのですが、F1.4の威力で、ごちゃごちゃした周囲をある程度すっきりさせることができています。

 このレンズのぼけの美しさには定評があり、ニコンレンズというよりもカメラレンズの傑作中の傑作として知られています。
 女性のポートレートでよく使われています。

D70_2904-m.jpg #03
ニコン700、Ai AF Nikkor 85mm F1.4D(IF)、1/250秒、F1.4、マニュアル露出、ISO200、WBオート

 たいてい、レンズは開放よりは少し絞ったほうがよく撮れるといわれますが、このレンズは開放でも素晴らしい描写力を誇ります。
 せっかくのF1.4で、その明るさ、ぼけの美しさのために使うのですから、積極的に開放付近で撮りたいもの。
 今日はすべてF1.4で撮りました。

 なお、今日載せた写真は、一切アンシャープマスクはかけていません。
 絞り開放でも、十分シャープな写りであることがわかります。

D70_2951-m.jpg #04
ニコン700、Ai AF Nikkor 85mm F1.4D(IF)、1/200秒、F1.4、マニュアル露出、ISO200、WBオート

 猫たちの中の数匹は警戒してなかなか近寄れません。
 1枚目の猫はあの距離が精一杯。その後、茂みの中に逃げられてしまいました(#03)。

 気ままな猫たちを相手に、蚊に喰われながらの撮影(笑)。
 被写界深度がとても浅いこともあり、目まぐるしく動く猫の瞳にピントを合わせるのに多少苦労しました。

D70_2975-m.jpg#05
ニコン700、Ai AF Nikkor 85mm F1.4D(IF)、1/320秒、F1.4、マニュアル露出、ISO200、WBオート

  このレンズのおかげで、今回の写真もどこかしら「雑誌のよう」(?)
 のら猫たちも、一躍モデルみたいに見えるでしょうか(笑)

 今後、この素晴らしいレンズを、人物や猫の撮影に積極的に使っていきたいと思います。

D70_3013-m.jpg#06
ニコン700、Ai AF Nikkor 85mm F1.4D(IF)、1/1000秒、F1.4、マニュアル露出、ISO200、WBオート

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2008.10.04(土)

鉄道

DSC_4562-m.jpg

 覚悟はしていたものの、この時が現実にやってきました。
 東京駅を発着して九州と結ぶ最後の寝台特急・ブルートレインとなっている「富士」「はやぶさ」(併結運転)が来春のダイヤ改正で廃止されると報道されました。

 すでに今年春の「銀河」廃止の時からこのことはJR各社で検討済みと報道されていたので、驚きはありません。
 それでも、頭の隅で「願わくば、1年でも延びてほしい...」と思っていました。まったくむだな期待でした。

 JR各社がブルートレインを廃止する姿勢は確固としたものであることがますますはっきりしました。
 2005年の「あさかぜ」「さくら」廃止の時は、元祖ブルトレがまさかこんなに早く廃止されるとはと衝撃を受けましたが、僕の考えはあまりにも甘かったというものです。
 その後、立て続けに「出雲」「彗星」「なは」「あかつき」「銀河」(寝台急行)が廃止されました。
 JRは、ブルトレを完全に切り捨てて、廃止のシナリオを着実に実行しているに過ぎません。

 これでとうとう、東京駅を発着し、東海道を走るブルートレインは完全に姿を消します。九州人としては言葉で言い表せない寂しさがあります。
 今後、来春のでのあいだ、可能な限り「富士」「はやぶさ」の最後の雄姿を写真に収めたいと思います。

 残念ながら、来春以降も残るプルトレも、新幹線の開業等により今後すべて廃止に向かっていくと思われます。
 寝台特急は、鉄道や汽車旅の魅力を代表する存在です。
 寝台特急に乗って体を揺られている時も、寝台特急が走る姿を目にした時も、遠い土地に向かう旅路へのロマンを感じます。

 だから今、僕にとっての鉄道の魅力がどんどん消え行く中、焦燥感をもってそれを追い駆けています。
 悲しいことですが、日本の鉄道は年々魅力を失っていると思います。
 ブルトレを残すかどうかは別としても、鉄道の持っている温かさが失われています。地域住民の足であるローカル線の相次ぐ廃止はその最たるものです。
 国民本位の鉄道の復権をなしとげられない限り、10年、20年後の僕は、今ほど鉄道ファンではなくなっているかもしれません。

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