2006.09.18(月)

「僕たちの戦争」

 TBSのドラマ「僕たちの戦争」を見ました。
 現代のフリーターと、太平洋戦争時の日本軍の航空隊訓練生とが入れ替わり、互いにタイムスリップしてしまうという異色の設定で戦争を描いた作品でした。

 60年後の日本に来てしまった訓練生の石庭吾一は、想像を超えたできごとに戸惑い、「自分は健太ではない」ということを誰にも信じてもらえません。
 しかし、健太の恋人である鴨志田ミナミ(上野樹里)と過ごす時間の中で、人を愛する幸せを知っていきます。

 一方の健太は、部隊の中で偶然ミナミの祖父・鴨志田祐司(玉山鉄二)と出会います。
 1945年8月15日、日本が敗戦してもなお沖縄で「徹底抗戦」を続けるという部隊の中で、祐司が人間魚雷「回天」に乗ることに。
 しかし、健太は「祐司が死んでしまっては現代にミナミが生まれてこない」と、強引に祐司の代わりに魚雷の中へ。

 最初は敵艦をおびき寄せて何とか自分も生き延びようとした健太でしたが、敵艦が自分の魚雷に目もくれずに祐司たちのいる部隊を攻撃しようとしていることに気づきます。
 現代では"チャラチャラ"した若者だった健太は、極限状況の中でミナミのために敵艦に突撃することを決意します。

 一方、現代で吾一は自分の名を刻んだ墓を見て、自分が沖縄で戦死することを知ります。
 吾一はそのことを胸に秘めてミナミと一緒に沖縄の海へ。「このままでは健太が代わりに沖縄で戦死する。過去に戻らなくては」という思いで海へ入りますが、過去へ戻る「扉」は見つかりません。
 次第に、「自分は健太だ」ということを受け入れてミナミと一緒に生きていくことを決意する吾一。しかし、吾一はもう一度入った海で溺れてしまいます。
 「健太、戻って来て…」。海を見つめるミナミのもとへ、笑顔で駆けて来るのは──。

 ラストシーンでは、溺れる吾一と敵艦に突撃する健太とが再び入れ替わって互いに元の時代に戻ったのか、それとも互いに入れ替わったままなのか、原作の小説でもわからないようになっているそうです。
 僕は、二人は再び入れ替わり、ミナミのもとへ走って来たのは健太だったと解釈しています。

 ミナミのためにあえて自分の命を犠牲にしようとした健太。戦争の時代にはかなわなかった、人を愛する幸せを知った吾一。それぞれの姿から戦争のむごさ、愚かしさを感じて涙が出ました。
 健太の眼を通じて、特別攻撃隊に我も我もと志願する若者たちの姿など、戦時の狂気の恐ろしさも現代に生きる僕たちに示されたと思います。

 二役を演じた森山未來の演技が実に素晴らしい。他の出演者たちも好演でした。

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コメント(2)

私も見ましたよ~。
森山くん、うまかった!!
コミカルな中に深いメッセージがこめられた台詞の数々。笑いながらも私の胸にずんずん刺さっていくのがわかりました。特に最後。
「60年前の人間も俺らも何も変わらないんだー!悪いやつは悪いしいいやつはいいし。俺は天皇のために死ぬんじゃないぞ。自分のために、そしてミナミのために死ぬんだー!!」(ちょっと違うかもしれないけど)
こう叫びながら回天につっこんでいく健太の台詞が印象的でした。
現代人が戦争中にタイムスリップしたら、という設定も面白かったですね。逆もまた。

さなえっち、コメントありがとう!
森山くんがいい俳優だということがわかるドラマだったね。
健太が敵艦に突撃するシーンは迫真の演技で、胸を打たれた。だけど、吾一が現代でミナミと何気ない時間を過ごしているシーンも泣けた。あの時代、恋愛することもかなわずに命を奪われた若者がたくさんいたわけだから。それを思うとね…。

戦争を批判するドラマにはいろんな形があっていいと思う。
タイムスリップというSFを使うことで、今の僕たちに戦争というものを感じさせることができたのではないかと思うね。

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さなえっち: 私も見ましたよ~。
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